GLM、独・ボッシュと協業しEV向け車両制御ユニットを共同開発へ


電気自動車(EV)メーカーのGLM株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長:小間裕康)は7月20日、 独・ボッシュ傘下のエンジニアリング会社「ボッシュエンジニアリング」と、車両制御分野での協業を公表した。同社との協業は、今回が初となる。

GLM(株)代表取締役社長 小間裕康(左から3人目)とボッシュエンジニアリングGmbHの社長ベルンハルト・ビア(Bernhard Bihr)(同4人目)、日本法人であるボッシュエンジニアリング(株)の代表取締役 龍﨑浩太郎(同1人目)。ボッシュの日本本社(東京都渋谷)にて2016年12月撮影

開発を手掛けるのは、EVの駆動システムを制御するユニット「VCU」(ビークルコントロールユニット)。開発したVCUは、2019年の量産を計画している同社のEVスーパーカー「GLM G4」に搭載される予定だ。

GLMは、これまでも水平分業体制を敷き、自社設計を自ら行う一方で、部品調達については、国内外170社以上のメーカーと共同開発を行う体制を採ってきた。

今回は「GLM G4」に求められる高性能なVCUを実現するため、新たにボッシュのグループ会社をパートナーに迎え入れることになった。

上記を踏まえ、VCU開発にあたっても、GLMが構築した車両制御システムを基に、ボッシュのハードウエアを使いつつ、ソフトウエアを電子制御の開発などを手掛けるボッシュエンジニアリングと共同開発していく。

GLMとボッシュエンジニアリングの技術者らGLMの開発拠点(京都市)にて2017年7月撮影

ちなみに共同開発するVCUは、一般的にはモーター、バッテリー等それぞれのコンポーネントをコントロールする装置であり、いわば神経回路の中枢にあたるもの。

より具体的には、車両の多機能を統合・制御できるユニットで、高性能なEV専用のVCUの場合、バッテリーマネジメントシステム(BMS)やモーターを駆動するパワードライブユニット(PDU)、モーターの出力を調整するインバーター(電力変換装置)、車載用充電器等の協調制御を行う。

近年、自動車はあらゆる機能が様々なコントロールユニットで制御され、より高機能・高性能な制御が求められてきているが、特にEVではBMSやPDU、OBC等との協調(統合)制御を行うVCUが、車両を制御する上で重要な役割を担っている。

今回のVCU開発にあたっては、GLMが完成車両の開発・販売に加え、車両の内部にあたるプラットフォーム部分の販売も行っていることから今開発にあたって制御する対象は、ボディ部分を除く車両内部に特化し、他社車両にも応用できるようにしていく構え。※車台(フレーム・シャシー等)+パワートレイン(モーター・バッテリー・VCU等で構成する車体)。

開発の過程で、GLMとボッシュエンジニアリングは、昨年(2016年)春から互いに協業できる内容について協議を開始。昨年秋頃まで細かな仕様について検討してきた。

現在、第一号試作機の開発を終えており、次世代EVスーパーカー「GLM G4」のプラットフォームに搭載し、機能確認を行っている。

開発環境は、ボッシュエンジニアリングの技術者が2017年7月上旬から京都の当社開発拠点を訪れ、GLMの技術者と共同で、8月上旬まで動作テストを重ねていく構え。

一方ボッシュは、自動車の機能をスマートフォン等で後から購入できる、VCUと連動したサービスも開発している。

GLMもそうした機能搭載を視野に入れていることから、今後も協業領域を拡大し、自動運転の分野で協力関係を深めたい考えのようだ。

今協業についてGLM代表取締役社長の小間裕康氏は、「世界中の自動車メーカーに技術提供の実績があるボッシュのグループ会社であるボッシュエンジニアリングとの協業は、GLMのビジネスモデルの実現を加速させることになります。

完成車事業だけではなく、グローバルに技術モジュールを提供するプラットフォーム事業にとっても、品質向上と開発スピードを飛躍的に向上させることが出来ると考えています」と語っている。

対してボッシュエンジニアリング日本法人の代表取締役 龍﨑浩太郎氏は、「当社はこれまで、スーパーカー向けのエンジニアリングサービスをヨーロッパで展開してきました。

EVスーパーカーの開発を行っているGLMとの協業は、欧州で築いたビジネスモデルを日本でも実現し、カスタム開発のノウハウを、日本の自動車メーカーに提供できる良いチャンスと捉えています。

また新しい発想に溢れるGLMのような創造的な企業との協業は、当社にとっても様々な洞察をもたらしてくれます」と述べている。

開発車名の概要は以下の通り
車名:GLM G4
量産開始:2019年
想定価格:4000万円
販売台数:1000台
仕様:4ドア4人乗り
駆動:4輪駆動
加速(0-100km/h):3.7秒
最高時速:250km/h
航続距離:400km
モーター:
最高出力:400kW(540馬力)、最大トルク:1000Nm(101kgm)
特設サイト: 

GLM会社の概要は以下の通り
社名:GLM株式会社
設立:2010年4月1日
資本金:32億2914万円 (資本準備金、資本性ローン含)
代表代表取締役社長:小間裕康
従業員数:23人(2017年7月現在・うち技術者16人)
本社:〒606-8317 京都市左京区吉田本町京都大学VBL
業種:自動車製造
ショールーム:東京赤羽橋(東京都港区芝公園4-6-8)
WEB: