独ポルシェ、イスラエルのAI・IoT・クラウド系ベンチャーへ総額8桁USドルを投資

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スタートアップ企業に対してベンチャーキャピタルファンドと共同で、 テルアビブにイノベーション オフィスの設立に動く

独・ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)は最新技術の情報を収集し優秀な人材の確保を目的とした「イノベーション オフィス」を、イスラエル第二の都市テルアビブに設立する動きを見せている。

ポルシェは、この施策を実行するため、Magma社とGrove社が運営するベンチャーキャピタルファンドに総額8桁USドルに及ぶ投資を実行。今後は、スタートアップ企業とファンドへのさらなる投資も計画している。

この施策について独・ポルシェ取締役会副会長で、財務・IT担当の取締役会メンバーを務めるルッツ・メシュケ氏は、「イスラエルは優れたIT専門家とエンジニアを多数輩出している国です。人口1人当たりに占めるスタートアップ企業の数でも世界一を誇ります。

その人材および技術的なノウハウと、私たちの従業員の専門知識を融合することで、将来のビジネスモデルが生まれることでしょう。

このイスラエルの専門家との緊密な協力は、ポルシェが新しいテクノロジーを迅速に評価し、良好な関係を構築し、適切なソリューションを導き出すために必要な計画のひとつです」と述べた。

当地に於いてポルシェが協力関係を敷くMagma社の「Magma Ventureファンド」は1999年から投資を開始し、現在は人工知能と自動車の分野に焦点を当てている。

ちなみにWaze社をはじめとする多数の成功したスタートアップ企業に投資してきたこのMagma Ventureは、イスラエルで有数のベンチャーキャピタルファンドのひとつで、運用資産総額は6億USドルに達する。

また、「Grove Ven-tures」は2015年に設立され、1億USドルの資産を運用するベンチャーキャピタル会社で、主要な投資分野は「IoT」(モノのインターネット)、クラウド テクノロジー、及び人工知能に注視・注力している。

この両社との協業関係について、先のルッツ・メシュケ氏は、「イノベーションには出発点が必要で、そこから系統立てて進めていかなければなりません。

よって、私たちは外に目を向けることにしたのです。私たちが他の産業からインスピレーションを受け入れるのは望ましいことであり、また必要なことなのです。

そのために私たちはスタートアップ企業との協力を進めています。

私たちの事業分野に関連するファンドへの投資だけでなく、他の企業や科学コミュニティとのパートナーシップの構築も推進しています。

そしてこの取り組みの具体例が、ポルシェ デジタル社によるスタートアップ企業、Evopark社への出資や、ライプツィヒ商科大学とのコラボレーション、ベンチャーキャピタル企業のe.venturesへの投資となります。

昨年、ポルシェは社内に於いて『デジタル トランスフォーメーション』を推進するための大きなプロジェクトをいくつか立ち上げました。

その一例が2016年6月に設立されたポルシェ デジタル社です。

シリコンバレーのガートナー社に20年勤めた経歴を持つティロ・コスロフスキーが率いるこのポルシェの子会社は、デジタル化による顧客エクスペリエンス/製品/ビジネスプロセスなどに関する研究・開発を行っています。

また、ポルシェAGの子会社およびポルシェ デジタル社の関連会社であるPorsche Digital, Inc.が先日、カリフォルニア州サンタ・クララに拠点を開設しました。

そのほか、ポルシェは2016年9月からベルリンでポルシェ デジタル研究所も運営しています。このラボは革新的な情報技術ソリューションの研究とテストを目的とした施設です」と話す。

ちなみにポルシェによるこうした投資は、いずれもポルシェ社内における職場の現代化と業務の効率化を図るデジタル トランスフォーメーションのプロセスに基づいたものである。

これを踏まえてポルシェ社内では、複数の部門にまたがる革新技術の管理システムやアイデアの創出と集約を系統的に処理するシステムの構築を推進していると云う。