日本板硝子、鉛蓄電池用バッテリーセパレーター合弁会社へ出資


日本板硝子株式会社(本社:東京都港区、社長兼CEO:森 重樹)は7月13日、液式鉛蓄電池用ポリエチレンセパレーター(以下PEセパレーター)の製造販売会社PT ENTEK Separindo Asia(本社:インドネシア、ジャワバラット、社長:J.C.Kim)への出資を決めた。

実は、この「PT ENTEK Separindo Asia」は、その社名が示す様に米国企業のENTEK社(本社:米国オレゴン州レバノン、CEO: Larry Keith)が、インドネシアのSeparindo社と設立した合弁企業である。

米国ENTEK社は、鉛蓄電池・リチウム電池用セパレーターのグローバルリーディングメーカーとして、信頼性の多孔質ポリエチレン樹脂シートを30年以上に亘って設計・生産してきた。

ちなみに電池用のセパレータとは、「電池の中で正極と負極を隔離し、かつ電解液を保持して正極と負極との間のイオン伝導性を確保する重要な材料」である。

そうしたセパレータ開発・製造の関連技術は、自動車用電池、ゴルフカート用電池、その他産業用電池などの幅広い用途に使用されており、世界レベルの電池システム需要に応えてきた。

併せて、天然繊維とプラスチック複合材料分野(例:ウッドデッキ)や、造粒技術、カスタムメイド混合、特殊シート生産ライン、食品、医療業界へも事業を拡大しており、米国及びに英国拠点から全世界へ製品を提供する。 

対して、インドネシア企業のSepariondo社は、1995年の設立以来、インドネシア唯一のPE(ポリミック)バッテリーセパレーターメーカーとして、この地域独特の深い市場知識を元に、事業を行ってきた。

なおこのポリミックセパレータは、特殊ポリエチレンとシリカ微粉体を主体とする微孔性の電池用セパレータのひとつで、加工性に優れ、バッテリー組立ラインで効率良く袋加工することが出来る。

併せて最近の過酷なバッテリー使用条件に耐え、高性能と長寿命に寄付するものである。

このように互いに電池用セパレータ製造のノウハウを持つ両社による合弁企業「PT ENTEK Separindo Asia」。この合弁企業が拠点を構えるアジア地域の自動車用液式鉛蓄電池市場は、今も大きな成長を見せている。

なかでも自動車の省燃費、環境対策の必要性の高まりを受けて、アイドリング・ストップ・スタート(ISS)用バッテリーの需要が大きく急増した。

ただしこのISS用バッテリーの開発・製造は、従来のバッテリーと比べ、充放電の負荷が増大するため、高い耐久性や電池特性が求められる。

そうしたなか、その耐久性や電池特性の源泉となる「PEセパレーター」に関わる技術が、当地インドネシアでも重要な役割を担い始めている状況にある。

そして日本板硝子は、米ENTEK社と共に、このPE(ポリミック)バッテリーセパレーターの基礎技術領域に関して、世界のテクノロジーリーダーとしての地位を確立している。

そこで、この日本板硝子による投資を契機に、ENTEK社と日本板硝子が、成長著しいインドネシア市場に於いて互いに手を握り、「アジア市場で圧倒的な強みを発揮すること」。また「より高品質で高性能な製品の提供」を協業によって目指していく構えだ。

ちなみにNSGグループは、1918年(大正7年)の設立以来「ガラス」という素材にこだわり、ガラスおよびグレージングシステム製品を供給する世界最大メーカーの一つである。

その製品ラインは、建築用ガラス(ビル、住宅、新築およびリフォーム向けのガラス、太陽光発電用ガラス等)、自動車用ガラス(新車用および補修用)及び高機能ガラス(ディスプレイ用ガラス、オプトエレクトロニクス製品、ガラス繊維等)分野で製品を提供している。

2006年には英国の大手ガラスメーカー、ピルキントン社を買収し、NSGグループとして板ガラス分野でのグローバルな事業体制をスタートさせた。2017年3月期の売上高は5,808億円、グループ従業員数は約27,000人、世界各地に生産拠点を持ち、100ヶ国以上で製品の販売を行っている。