マクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)、新型F1マシン「MCL32」を公開

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マクラーレン・ホンダF1チーム(McLaren-Honda Formula One team、本拠地:英国、ウォーキング、以下:マクラーレン・ホンダ)は、3月24日(金)にオーストラリアで開幕する2017 FIAフォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1™)の参戦に先立ち、新型マシン「MCL32」を公開した。

このMCL32に搭載した新型パワーユニット「Honda RA617H」は、新たなコンセプトのもと、低重心化と軽量化を図り、内燃機関(ICE・Internal Combustion Engineの略称)のさらなる出力向上を実現している。

また、MCL32は2017年シーズンから適用された新規定に対応したロー&ワイドなプロポーションとなった。また車体色は、オレンジとブラックを基調とした新たなカラーリングとなっている。

ちなみにこの車体カラーとなった経緯は、仏・トタルがF1を利用したプロモーション活動から撤退(トタルは技術参加を継続するためルノーとトロ・ロッソへのサプライヤー活動は継続される)したことが発端となった。

McLaren-Honda 新型マシン「MCL32」

これに伴い、レッドブルがトタルを失ったことに先んじて、新たにエクソンモービルとの提携を実現。マクラーレン・ホンダがレッドブルとエクソンモービルとの契約上、押し出された形となり、1995年から22年間続いた契約関係が破談。結果、BP/カストロールへのスイッチを果たしたため。

但し、カラーリング変更はそうした様々な要因を踏まえて心機一転を表したもので、結局タイトルスポンサーに関しては、今年も空席となった。

今回オレンジが加わったカラーコンピネーションになった理由に関しては、ザク・ブラウン氏が後に語っている部分を後述する。

さて、ここのところスポンサー獲得に関してマクラーレンは、2007年から契約を続けて来た英通信会社のボーダフォンが2013年末で離脱。

翌2014年末にはドイツのファションブランドであるヒューゴ・ボスが離脱。さらに2015年末には、過去30年間スポンサー契約を結んでいたスイスの時計メーカー、タグ・ホイヤーが離脱している。

もちろんマクラーレンとしても、新スポンサーとしてシャンドン、リシャール・ミル、NTTコミュニケーションなどを獲得しているものの、レース活動と同じくマーケティング面でも苦戦が続いている。

この面に関しては、永らく会長兼CEOであったロン・デニス氏に代わり、スポンサー獲得を目指して新エグゼクティブディレクターとしてザク・ブラウン氏を迎えている。

そのザク・ブラウン氏によると、このオレンジを基調としたカラーは、1968年のマクラーレンF1にさかのぼるものだと云う。

このデザインに決まるまで、幾つかの検討を重ねたが、マクラーレンのロードカーにも使われているタロッコ・オレンジを採用し、アングルが変わると印象が変化するデザインにした。

結果、マクラーレンとして歴史のあるカラーになったことで生粋のマクラーレンファンの期待に応えられるものになったと思うと語り、またボディ後方のカーブラインは、同社ロゴマークのモチーフと重なっていると述べていた。

なお、チームは2月27日(月)から始まるスペイン・バルセロナでのテストで、実戦に向けた調整を行う。※FIAとは、Fédération Internationale de l’Automobile(国際自動車連盟)の略称。

選手並びにチーム等からのコメントは以下の通り

フェルナンド・アロンソ選手
「昨年は、McLaren-Hondaにとって輝かしいシーズンではありませんでしたが、そのような苦しい時期をチーム一丸で乗り切り、確かな進歩を遂げることができた一年でした。

アグレッシブなデザインのMCL32にとても期待が高まっています。厳しいオフシーズンのトレーニングを終えた今、早くドライブしたいという思いでいっぱいです」

ストフェル・バンドーン選手
「これまで待ち焦がれてきたF1のフルシーズン参戦をいよいよ迎えます。MCL32のカラーリングをとても気に入りましたし、空力特性を追求したマシンは素晴らしい仕上がりです。

冬の間のトレーニングで体を鍛え上げてきているので、私自身も準備はしっかりとできています」

McLaren-HondaRacing Director エリック・ブーリエ氏
「McLaren-Hondaはまさに大きな進化を迎えようとしています。新規定に合わせた素晴らしいパッケージングのマシンを用意することができたので、我々にとって上位陣との差を詰める良いチャンスにできればと思います。

過去数年間、苦楽を共にしてきた“戦友”であるHondaと一緒に、今年どんなことを成し遂げられるのか楽しみにしています」

株式会社本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者 長谷川 祐介氏
「過去2シーズンで得た経験を基に、2017年シーズンはパワーユニットのコンセプトを大きく変更しました。

新型のRA617Hは、すべての主要コンポーネントの見直しを図り、低重心化と軽量化、ICEのパワー向上を実現しています。

また、レギュレーション変更に伴い刷新されたシャシーとのマッチングを図るため、オフシーズンを通してMcLarenと一体になり開発を進めてきました。

マシン全体での変更点が多いため、パワーユニットを初めてシャシーに載せて走るバルセロナテストは、パッケージ全体がどう機能できるかを検証する場として非常に重要になります。

まだ上位陣との差はあると思っていますが、ここ2年間、我々は目覚ましいスピードで成長を遂げてきました。

3年目に入るMcLarenとのパートナーシップも、日々強固なものになってきていると実感しています。これからも進化のスピードを緩めることなく、目標に向けてMcLarenとともに前進していきます」