東京海上日動火災保険とNTTデータ、保険証券へのブロックチェーン技術適用に向けた実証実験を開始

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東京海上日動火災保険株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北沢 利文、以下、東京海上日動)と、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下、NTTデータ)は、保険証券へのブロックチェーン技術適用に向けた実証実験を開始したと12月16日に発表した。

1.実証実験開始に至った背景
輸出入貨物に関わる保険である外航貨物海上保険は、保険証券が売り手から買い手に譲渡されるため、銀行などの貿易関係者を介して国際的に流通する。

しかし、その流通は紙書類によるものが中心であり、貨物の買い手への到着に時間が掛かると共に、紛失リスクがあることなども課題となっていた。

そうしたなか「ブロックチェーン」は、データの耐改ざん性を確保した状態でネットワーク参加者間での情報共有が可能な分散ネットワーク技術であることから、NTTデータは、国際貿易取引全体を包含したブロックチェーンの活用を研究を重ねてきた。

これについての具体例は(上記図参考)、オリックス株式会社(本社:東京都港区、社長:井上 亮)、オリックス銀行株式会社(本社:東京都港区、社長:浦田 晴之)、株式会社静岡銀行(本社:静岡県静岡市、頭取:中西 勝則)、株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、社長:岩本 敏男)、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ(本社:東京都港区、社長:中山 俊樹)の5社による2016年6月30日に信用状(Letter of Credit:L/C)の取引で、ブロックチェーン技術を適用したプロトタイプシステムの検証を実施、これを完了させている。

なお、このケースは貿易金融の領域でブロックチェーンの活用を検証した事例としては、国内初となった事例である。

そして今回、東京海上日動は、こうした実施例並びに同社がブロックチェーン技術を利用した保険証券流通の研究を進めてきた経緯から、今般、NTTデータと共同で、外航貨物海上保険における保険証券の領域へのブロックチェーン技術適用にむけた実証実験を行う。

2.実証実験概要
(1)内容
外航貨物海上保険における保険証券の電子化ならびに、電子化した保険証券のブロックチェーン上における流通を実施し、セキュリティー性、業務効率性を含む実業務への適用可能性、コスト削減効果を検証する。

この実験では、保険証券のブロックチェーンによるデータ化と、ブロックチェーン上にある信用状や船荷証券の情報の保険証券への取り込みを行う。

保険証券がブロックチェーンによって流通することで、貿易関係者が国際的に流通する書類のやり取りに割く時間が大幅に短縮されると見込んでおり、人的コストと書類の送達コストの大幅な削減が期待できる。なお実証実験について得られた結果については改めて発表を行う予定。
(2)実施時期:2016 年 12 月~2017 年 3 月(予定)

3.今後について
両社は、この実証実験の具体的な実用化に向けては、保険証券以外の貿易書類の電子化も必要となる事から、国際的に貿易関係者が協調してブロックチェーンに対応していく必要があると見ている。

従って実証実験を通じて、各貿易関係者における課題を解決し、将来の実用化につなげていくとしている。