LEXUS、ジュネーブモーターショーで新出力制御ユニット搭載の「LS500h」を初披露

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エンジンとモーター両方の出力制御が可能になった次世代パワートレーン“マルチステージハイブリッドシステム”を採用

トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田 章男)傘下のLEXUSブランドは、スイス・ジュネーブで3月7日~19日に開催されている2017年ジュネーブモーターショーで、フラッグシップセダン「LS500h」を世界初披露した。

LS500hは、2017年北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)で発表したLS500のハイブリッドモデルにあたる。

スタイリングイメージは、先代車のイメージを強く踏襲したもので先のLS500と同様に、セダンとしての居住性を確保しながら、クーペシルエットを形作ったもの。なお2017年のデトロイトモーターショーでは、LS500が「アイズ・オン・デザイン・アワード」のベスト・インテリア賞を受賞している。

国際市場に於いて切磋琢磨を繰り返すライバル他車に比べ、技術的斬新さには欠けるが、同社によるとLEXUSの象徴として大きな変革を果たしたと云う。

ボディは先のLS500と同じく新開発GA-Lプラットフォームがベスとなっている。

技術的に比較的大きな変更点はパワーユニットにおり、今車両ではV型6気筒3.5Lエンジンと、走行用モーターに自動変速機構を組み合わせたマルチステージハイブリッドシステムを採用している。

これは、ドライバーの操作や車両のGから走行状態を判断し、変速を制御することによって、ハイブリッドが持つモーター駆動による応答性の良さを最大限に活用し、ダイナミックなドライビングテイストを実現するというものである。

車両の特徴としては、日本をイメージさせる繊細で個性的なインテリアを採用していることにある。
例えばドアトリムには、折り紙にヒントを得て手作業により、L字形のプリーツ状の折り目をドアトリムに付けている。

また切子細工をモチーフに、強化ガラスに加工を施すことで、繊細な造形を実現したドアトリムオーナメントなど、日本の伝統技術を思わせる独創的な空間を生み出している。

なお先の通り、パワーユニットにはV型6気筒3.5Lマルチステージハイブリッドシステムを採用している。

これは2つのモーターを使用したハイブリッドシステムに、有段ギアの自動変速機構を組み合わせるもので、これによってエンジンとモーター両方の出力制御が可能になっている。

この効果は、エンジンの高回転化と合わせて、低速域ではエンジン使用領域を高回転側に拡大し、低速から力強い駆動力を生み出しパワフルな走りを可能としている。

加えて、低速域から高速域まで、システム効率の高い動作点を選択し、EV走行領域も拡大することで燃費性能に優れた快適なクルージング走行も実現した。

LS500h マルチステージハイブリッドシステム主要諸元(欧州仕様)
– 2GR-FXS V型6気筒3.5Lエンジン –
総排気量(cc):3,456
最高出力(kW):220
最大トルク(N・m):350
システム全体:最高出力(kW) 264

新型LSのVDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)は、VGRS(Variable Gear Ratio Steering)、EPS(Electric Power Steering)、DRS(Dynamic Rear Steering)を統合制御するレクサスダイナミックハンドリングシステム(LDH)に、アクティブスタビライザーやAVS(Adaptive Variable Suspension system)を協調制御させることで、車両のロールや上下運動の制御を可能とした。

これにより、フラットな車両姿勢と質感の高い乗り心地を実現。同社によると、あらゆるシーンで優れたステアリングレスポンスと安心感が提供できたとしている。

一方、新開発となったGA-Lプラットフォームベースで、これまでの4ドアセダンとは趣向の異なるクーペシルエットを創りだすため、6ライトキャビンを採用し、フロントからリヤまでがダイナミックな造形を生む配慮を重ねた。

– LS500h 主要諸元(欧州仕様)-
全長(mm):5,235
全幅(mm):1,900
全高(mm):1,450
ホイールベース(mm):3,125
タイヤ&ホイール:19または20インチ

安全装備では、LEXUSのフラッグシップにふさわしい最先端の予防安全パッケージを初搭載している。

具体的には、車両への追突、対歩行者、走路逸脱、交差点(出会い頭衝突)という、深刻な事故につながる4つの事故形態をカバーするほか、危険な状態に近づく前の「注意喚起」の領域でのドライバーへの情報提供から、衝突回避の領域における自動操舵を利用した「操舵回避」まで、事故の防止を支援する新機能を搭載した。

特に自動操舵で、衝突回避支援するプリクラッシュセーフティを世界で初採用となった。

これは、進行方向に歩行者が飛び出してきた場合に、車両前方のカメラで衝突の可能性を検知。

まずは、大型HUD(ヘッドアップディスプレイ)への表示により、従来の警報よりも早いタイミングからドライバーを危険な状態に近づけないよう注意喚起する。

さらにカメラとミリ波レーダーの情報に基づき自動でブレーキをかけ、ブレーキだけでは回避できないとシステムが判断した場合、車線内の回避スペースを見つけて自動的に操舵制御し、歩行者との衝突回避を支援するというもの。

同機能に併せて、交差点での出会い頭事故に対応するため、前側方レーダーによるプリクラッシュセーフティの検知範囲を拡大し、交差する車両が接近していることを大型HUDで注意喚起する機能を追加することで、さらなる衝突回避支援も図っている。

ちなみにジュネーブモーターショーの会場では、1月に東京オートサロンで世界初公開したRC F GT3なども出展されている。