日本電気硝子、米・PPGから自動車用ガラス繊維事業を600億円で買収へ

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日本電気硝子株式会社(本社:滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号、取締役会長:有岡雅行、社長:松本元春、以下、日本電気硝子)は5月26日、米国の塗料企業大手PPGインダストリーズ(PPG Industries,Inc.)から、米国内で展開しているガラス繊維事業を約5億4500万ドル(約600億円)で買収すると発表した。

具体的にはPPGのガラス繊維生産・開発会社のPPG Industries Fiber Glass Products社の全株式を、日本電気硝子の米国子会社を通じて買収。

買収契約の完了は年度内の目処に進めるとしている。但し、完了時期が現時点では未定であることから、2017年12月期の業績予想には織り込んでいない。

なお買収するガラス繊維事業会社は、ノースカロライナ州とサウスカロライナ州に計3拠点を構え、従業員数は約1,000人。

さらに米PPG Industries Ohio社が、保有するガラス繊維事業に関わる知的財産と、PPG Industries社が保有するガラス繊維事業に関わるIT・販売部門の人員も異動の対象となる。都合、年間売上高は計約3億4300万ドル(2016年12月期・約380億円)に上る。

買収した事業は、これを背景に生産可能となる樹脂強化ガラス繊維を、自動車部品に利活用する米国当地の化学メーカーに供給していく構えだ。

買収の意図は、近年の自動車の車体軽量化の加速にある。日本に於いてもトヨタ・プリウスを筆頭に高級車市場で樹脂強化ガラス繊維の利活用が進んでいるが、これは米国に於いても同様。

こうした背景に加え、現段階で世界の樹脂強化ガラス繊維市場は、いまだ価格競争に突入していない現状から、日本電気硝子では今後、需要拡大に伴う収益確保が望めるものと踏んでいる。

そこで今後は目下、日本電気硝子の売上高の5割を占め主力事業となっている液晶ガラスに次ぐ、次世代の柱に育てたい意向だ。

なおこれにより、日本電気硝子は既に昨年10月、欧州でもガラス繊維事業を買収したことから、既に保有しているマレーシアの生産拠点を含め、日本・マレーシア・欧州に米国を加えた世界4極によるグローバルな生産供給体制が実現。同事業規模の年間売上高を1,200億円超にまで積み上げる格好となる。