日産取締役会、遂にゴーン氏の会長職・代表権を解く


ゴーン氏・ケリー氏の取締役解任については先に送られる

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:西川 廣人)では11月22日、横浜市西区の同社グローバル本社にて取締役会が開催された。

取締役会後の発表で、「会議の冒頭で本事案の重大さを確認した上で、ルノーとの長年のアライアンスパートナーシップは不変であり、日常の協力関係、協業への影響度や動揺を極力少なくしていくことが、我々の使命であることを確認しました」と述べている。

その後、会議では内部調査による詳細報告を精査した上で、4時間余りの時間を掛けて以下内容を全会一致で決議した。

<決議事項>
– 「取締役 カルロス ゴーン氏について、会長職を解く」
– 「取締役 カルロス ゴーン氏について、代表権を解く」
– 「取締役 グレッグ ケリー氏について、代表権を解く」
– 「当社のガバナンス管理体制および取締役報酬にかかるより良いガバナンスについて、独立した第三者の提言を適切に取り入れるための委員会の設置を検討する」としている。

なお上記委員会の進め方については、日産の社外取締役の豊田 正和氏、井原 慶子氏、ジャン・バプティステ・ドゥザン氏の三名に委任する。

加えてルノーが20日・パリで実施した取締役会議に利益相反を理由に日産側の取締役の出席が認められず、その後の日産はルノー側からのゴーン氏解任決定の延期要請に従わず、また後任人事で、ルノーによる取締役派遣を認めない考えを示したとされる。

これを踏まえ後任の取締役会長選任については、豊田正和氏を委員長とし、井原慶子氏、ジャン・バプティステ・ドゥザン氏の社外取締役によって構成される委員会を設置し、現取締役の中から取締役会長候補を提案する事が日産内部で決まっている。

日産の三人の社外取締役のうちジャン・バプティステ・ドゥザン氏(72歳)は1982年にルノー入社。1992年にルノーのSVP(シニア・バイス・プレジデント)に就任。2009年6月に日産の非常勤取締役に就任して以降の日産に於けるキャリアを持つ。

一方、豊田正和氏(69歳)は、東京大学法学部から米国プリンストン大学行政大学院で修士を得て、1973年に通商産業省(経済産業省)入省から内閣官房参与、日本エネルギー経済研究所理事長から複数の民間企業の外部取締役を経て今年6月に社外取締役に就任。

井原慶子氏(45歳)は、F1のレースクイーンを皮切りに25歳の時に自らもレースデビュー。国際的な女性レーシングドライバーとして活躍しつつ、官公庁や自治体の審議会委員や政策アドバイザーを経て同社初の女性でかつ最年少(取締役として)の社外取締役に今年6月就任したばかりだ。

ちなみに今日、取締役会後の本社に於ける会見等は行われずに終わっている。翻ればおよそ半年前、 がひとつの一因となって動き出したものとも思われる今事案だが、現段階では、今後の日産を率いるリーディングスタイルの姿はヒントの兆しすら見えていない。しかし会議後の深夜に日産本社を後にした西川廣人社長は、今後の事業安定への道が長丁場になると捉えているようだ。

ただその過程が不毛な争いに至ってしまっては元も子もない。沈着にかつ、冷静に、考え抜いた合理的な判断が求められるなか果たして「正しい回答」へ導けるのか。その「成果」は取締役会に臨むリーダー達の選択に懸かっている。( 坂上 賢治 )

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