日産自動車、SUBARUの完成検査不正が決着

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国土交通省、日産自動車とSUBARUに対して道路運送車両法違反で裁判所に過料適用を通知

国土交通省自動車局は19日、スバルと日産の完成検査が一部未実施であったことについて、道路運送車両法違反で裁判所に過料適応するよう通知した。今後、裁判所が違反内容を判断し、両社の過料額を決める。発覚から1年以上に続いた一連の完成検査不正は、ようやく節目を迎えた。( 中島みなみ / 中島南事務所 )

裁判所に通知された違反内容は2点。
(1)排出ガスの抜取検査における試験条件を逸脱した上に、その測定値を書き換えた事案
(2)そのほか抜取検査(騒音等)における検査結果のねつ造
1と2について、それぞれ対象台数が次の通り。
日産=395台/61台 合計454台
スバル=278台/0台 合計278台

過料は1台毎に課され、上限は30万円。自動車メーカーの事業規模からすると過料は少額過ぎて抑止力にはならない反面、法律違反の対象を明確にする秩序罰の意味がある。

また同日、自動車局は日産に対して「業務改善」の指導文書交付を行った。7月に燃費・排出ガスの抜取検査で、無効とすべき試験を有効としたり、測定値を書き換えた事案が判明した後、全数検査における「ずさんな」ブレーキ検査やスピード検査が判明した。いずれも日産の自主点検により判明したことだったが、完成検査問題の再発防止に取り組む過程で「ごく最近まで続いていた」点を重く見た。奥田哲也自動車局長は「確実な完成検査の確保に向けた取組みが未だ道半ばであることを強く意識し、改めて先の大臣指示を徹底する」よう求めている。

スバルに対して自動車局は、11月14日に道路運送車両法に基づく自動車型式指定規則に基づき、再発防止に関し必要な措置を講ずべきことを勧告している。

自動車局は両社を重点監視対象とし、両社は再発防止策の実施状況などを四半期前に自動車局に報告しなければならない。その上で必要な場合は立入検査などが行われる。

日産は改善指導について「このような事案が継続していたことを厳粛に受け止めている。引き続き安全確保を第一に、法令遵守の推進と策定した再発防止策の確実な実施を進め、お客さまをはじめ関係者の皆様の信頼回復に努める」と声明を出した。

また、スバルは過料通知がなされたことについて「不適切な抜取検査の一部が重大な完成検査の一部未実施事案であることから通知がなされた。一連の不適切事案の結果、このような事態に至ったことを極めて厳粛に受け止めている。引き続き再発防止策の実行を徹底し、皆様からの信頼回復に努める」ことを表明した。( NEXT MOBILITYより転載 )

中島みなみ
(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。