SUBARU、車検不備のリコール届出42万台に拡大。通期業績については米市場に期待をつなぐ


株式会社SUBARU(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:吉永泰之)は、昨年秋から終盤に掛けて、車両最終検査資格を持たない従業員が製造車両の完成車検査を実施した事を踏まえ、国土交通省へ最量産車の「インプレッサ」を筆頭とする9車種2万7066台のリコール(回収・無償修理)を、国土交通省に届け出た。

これを受けた国土交通省では、平成30年2月8日の午後、該当事案であったリコール届出番号「4137」に対して、対象車両の追加訂正と、リコール総台数確定を認め公表した。

この際、国土交通省では「株式会社SUBARUは、平成29年11月16日に、届出番号4137のリコール届出を行ったところですが、早急に届出をする必要があったことから、リコール対象とならない車両を含めた概ねの台数を届出していました。

今般、継続検査を受検していたことなどにより、リコール対象とならない車両を除いたリコール対象車の台数が確定したとの報告がありましたので、お知らせいたします。

また、一部車種について、リコール届出に含まれていなかったことが判明し、対象車種等が追加となりましたので、併せてお知らせいたします」と同省では述べている。

ちなみに今回、具体的な対象車種となるのは、SUBARUの群馬製作所(群馬県太田市)製造分で先に挙げたインプレッサの他、レヴォーグ、WRX、XV、フォレスター、レガシィ、エクシーガ、BRZ、トヨタ自動車に供給するスポーツカー86を含む計9車種。これは2017年10月4日~12月15日に製造された延べ2万7066台にあたると云う。

これを同じ事案である無資格者検査に伴う、これまでの届け出分と合算した場合、そのリコール対象台数は、およそ42万台に達した。

そもそも上記9車種を含め、SUBARUでは車両製造を行う工場内で、必ず実施・確認しなければならない完成検査の実行内容と検査員資格の規定について、SUBARU自身が自ら定めた条件と実施内容を、国土交通省に対して予め申告していた。

にも関わらず、車両生産の現場で所定の教育を受けていない同社従業員が車両完成検査の合否判定を行い、結果、道路運送車両の保安基準で定められた正しい検査が行われないままの車両を、そのまま消費マーケットに向けて出荷した。

そこでSUBARUは、この不適切な車両生産並びに出荷を行った責務を踏まえ、上記製造期間に該当する該当9車種のユーザーに対して、自社の指定整備工場への入庫を促し、正規の自動車検査員による車両点検及び確認を行う。

またこの際、仮に該当車両で保安基準に関する不具合が認められた場合は保安基準に合致した是正措置を行う。

なお国土交通省のリコールの追加訂正が出た同日、SUBARUが都内で開いた2018年3月期 第3四半期の決算説明会で、同社の岡田 稔明取締役・専務執行役員は、この問題に関わる国内販売への影響について「リコール内容については誠に申し訳なく思い、深く反省している。同リコール対応に向けては、お客様に対してより一層襟を正して懸命に取り組んでいく。

対象車種の確定に至るまで2ヶ月を要したことについては、丁寧かつ慎重な精査を行ってきたため、想定以上の時間が掛かってしまった。これについては広くステークスホルダー各位様に於かれ、心から申し訳なく思っている。

国内販売に関わる影響に関しては、今後も注視していくが、現段階に於いての見通しでは、昨年リリースした新型インプレッサ投入による新車効果の反動で、他車種の販売推移に影響が及んだものと考えている。

これを踏まえ当社内に於いては、今年1-3月の計画を真摯に消化して、改めて信頼を得られるよう努力していきたい」と語っていた。

ちなみに同対策で必要となる費用について、同席上で岡田 稔明取締役・専務執行役員は、具体的な数字の明言を避けたが、おおよそ過去に同社が語っていた当初見込み額の200億円程度から膨らむことになるのは必定であり、そのボリュームは250億円余りの水準にまで達する可能性が見えてきている。

肝心の2018年3月期第3四半期の決算を踏まえた2017年4~12月期の連結決算は、売上高では、前年同期比6%増の2兆5646億円。純利益は26%下落した1528億円となった。

2018年3月期通期の見通しは、米国でSUVが好調である一方、同国内でセダン需要が低水準であること。他方、日本国内に於ける軽自動車販売の苦境などを勘案し、経常利益を従来予想から約70億円(前期比5%)引き下げた3750億円としている。当然、同期の世界販売台数計画も従来計画から800台引き下げられることになった。

車両の販売台数については、ここのところ同社にとって頼みの綱である米国内の総販売数を3300台を加算して67万1300台とした。

上記米国市場について短期的には、次期新型車として今年リリースを予定している「アセント」が控えていること、米国の消費市場も早々にリセッションに入る様な状況ではないことから、SUBARU自身も比較的明るい見通しを持っており、対して国内は1400台分を引き下げ、16万5200台と手堅い数字を弾いている。

最後に国土交通省発表による「追加訂正資料」と「リコール届出資料」は以下リンク先の通りとなっている。

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