フォルクスワーゲングループ、来る2025年までに計80車種の電動車販売を目指す

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VWグループ全企業は、Roadmap E計画を背景に自動車業界最大規模の電動化攻勢を始動する

独フォルクスワーゲン AG(本社:ドイツ・ニーダーザクセン州ヴォルフスブルク、グループCEO:マティアス・ミューラー、以降VW)は9月11日、独ウォルフスブルグに於いて、同社が掲げる「Roadmap E」(ロードマップ E)という名の基に、自動車業界で世界最大規模となる電動化攻勢を開始すると発表した。

具体的にフォルクスワーゲングループは、遅くとも来る2030年までに、全モデルラインアップの電動化を完了させる意向だ。

これは2030年までに、グループの全ブランド、全市場を通じて、合計約300のモデルのそれぞれに1 台以上の電動化バージョンを設定することを意味する。

これによってフォルクスワーゲンは、世界規模の自動車業界全域に亘って自社ラインアップ全体を網羅する電動化の期日を示した、最初の大手自動車グループとなった。

VWは同宣言により、年間 150GWh(ギガワットアワー)以上のバッテリー容量の確保が求められる

このグループの宣言は、2025年までに自ら生産する電気自動車だけでも、年間 150GWh(ギガワットアワー)以上のバッテリー容量を確保することが求められる。これは、少なくとも 4 つの大規模のバッテリーセル工場の年間生産能力に相当する。

フォルクスワーゲンは、この需要を満たすため、総額500億ユーロを超える、自動車業界では最大規模の入札を実施した。

フォルクスワーゲン AG 取締役会会長のマティアス ミュラー氏は、2017 フランクフルト モーターショー(IAA)の開幕に先立って開催されたグループメディアナイトで、「私たちは今やるべきことを理解し、それを実行します。これは、曖昧な意思表明ではありません。

これは、弊社が負うべき責任として、今後私たちの業績を測る基準となるものです。

自動車業界の変革は、止めることができないものです。私たちは、この変革を主導していきます」と述べた。

来る2025年には、VW販売車の約4台に1台がバッテリーだけで走るようになると予想する

フォルクスワーゲンは、2016年6月に発表した将来に向けたプログラム「TOGETHER-Strategy2025」に於いて、すでに明確な形で e-モビリティを重点分野に定めており、来る2025年までに e-モビリティの分野で世界のナンバーワンになるという目標を掲げていた。

これを基に同社グループは、2025年に自社が販売する新車の約 4 台に 1 台が、バッテリーだけで走るようになると予想する。実際、今後の市場の推移にもよるが、年間販売は最大300万台になるだろうとの見解を示している。

これを踏まえ、今回のIAAを舞台にフォルクスワーゲンは、「Roadmap E」の下、次のステージに進む。そしてグループのモデルラインアップ全体の電動化に向けた製品計画が、大きく加速されることになる。

遅くとも2030年までに、世界販売車300それぞれに1車種以上の電動化モデルを設定していく

これについて先のマティアス ミュラー氏は、「2025 年までに、グループのブランド全体で、合計80を超える新しい電動化モデルをお客様にお届けします。

そのうち約50車種はバッテリーで走る純粋な電気自動車で、残りの30車種はプラグインハイブリッドとなるでしょう。

その数は、その後数年間で飛躍的に増加し、フォルクスワーゲンのコミットメントに沿って、遅くとも2030年までには、グループの各ブランドが世界市場で販売する合計約300に及ぶモデルのそれぞれに、少なくとも1車種以上の電動化モデルが設定されることになります。

“Roadmap E”を通じて、私たちはフォルクスワーゲン グループの歴史に新たな章を書き加えようとしています。

そのなかで、e-モビリティが大きな飛躍を遂げるための条件を整えます。ただe-モビリティが、今後、どの程度の速度で普及するかについては、お客様の反応次第となります」と、電動化の浸透速度については市場の反応に委ねる姿勢を示した。

設備投資額では、e-モビリティ事業のために200億ユーロを超える予算を計上

ちなみに同社が今回発表した事業計画「Roadmap E」には、e-モビリティに対する設備投資の強化も含まれている。

フォルクスワーゲングループは、2030年までに、e-モビリティ事業化のための直接投資として、200億ユーロ以上の予算を計上する方針であるとする。

この投資は、2タイプのまったく新しいエレクトリック プラットフォームをベースとした新型車の開発。

工場の刷新、従業員の教育、充電インフラの整備、取引および販売網の構築、バッテリーの技術開発や生産などに向けられる。

特にそのなかでもフォルクスワーゲンは、バッテリーテクノロジーの課題に対して、中~長期にわたる戦略のなかで、段階的にその課題解決に取り組んでいこうとしている。

その手始めとして、まずグループ内で個別に進められてきたバッテリーセル及びモジュールの開発、購買、品質管理を、ザルツギッターにある「Center ofExcellence」に集約した。

バッテリー戦略を加速させるべく、全世界で500億ユーロを超える入札の実施へ

フォルクスワーゲン ブランドはここで、生産に関するノウハウを積み上げるために、最初のパイロット生産ラインを立ち上げる。

これによって、2025 年までに自ら生産する電気自動車が必要とする年間150GWh 以上のリチウムイオンバッテリーを確保するため、中国・ヨーロッパ・北米で、資材調達を目指して長期にわたる戦略パートナーを選ぶ入札手続きを現在進めている。

この購買プロジェクトは、自動車業界の歴史のなかでも最大規模のものであり、MEB(Modular Electrification Toolkit)に基づいた未来のグループ量産モデルの分だけでも、その投資総額は500億ユーロを超える。

仮にこれが実現すれば、最初の e-モビリティ販売拡大期に於ける同社グループの需要は満たされるが、この成功については現時点では明確に見通せているとは云えないだろう。

しかしそれでもフォルクスワーゲンは、次世代のソリッド ステート電池開発に向けて、すでに準備を進めていると云う。

私たちは世界の自動車業界の変革を主導すると、マティアス ミュラー会長は畳み掛ける

同社グループは、この未来のテクノロジーについても、パートナーと協力し合いながら、実用化を目指しているのだと述べている。

この取り組みについてマティアス ミュラー氏は、「私たちにとって、移動手段の変革と、エネルギーソースの転換は、切り離すことができないものです。

電気自動車の普及を図るためには、都市内および高速道路沿いに、包括的な充電インフラを早急に構築することが不可欠です。

ヨーロッパ、特に自動車産業の一大拠点であるドイツにおいて、やるべきことが山積しています。それらを実現して初めて、お客様の信頼も高まっていくでしょう。

そして、電気自動車もニッチな製品ではなくなり、市場でそれなりのシェアを獲得するようになるでしょう。政治家、エネルギー産業、自動車メーカーが協力すれば、これは必ず成功すると確信しています」とその成功の道筋の確かさを協調した。

電気時代への架け橋となる従来型ドライブトレインのラインアップについても語る

そしてさらにマティアス ミュラー氏は、「今回の電動化を強力に推進するプロジェクト開始の宣言は、同時にフォルクスワーゲン グループが正しい手順を踏んで変革を進めていくという約束を強調するものでもあります。

今日ある内燃エンジンも、ゼロエミッション時代への架け橋としてなくてはならないものです。

今後しばらくのあいだ、フォルクスワーゲン グループは、従来のエンジンから完全な電気自動車まで、あらゆるタイプのパワートレインを提供し、サステナブルであると同時に手の届く価格のモビリティを人々に提供していこうとしています。

私たちは、都合のよい考え方に固執するつもりはありません。理性の声に耳を傾けています」と説明した。