東洋ゴム工業、防振ゴム等の製造製品に係る不正発生

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東洋ゴム工業株式会社(本社:大阪府大阪市西区江戸堀、代表取締役社長:山本卓司、以下、東洋ゴム)から9月28日、同社の明石工場が製造及び販売している防振ゴム等の検査成績書について不正の疑いがある旨の報告され、調査の結果、これまでに検査成績書に技術的根拠のない数値を記載する等の不正の事実が判明した。

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今回、東洋ゴムから不正があった旨、報告を受けたゴム製品は、エンジンやモーターなどの機械の振動を抑えること等を目的として、広く使用されている防振ゴムである。

これらの製品は、国土交通省等の政府が所管する交通機関でも使用されており、今後、経済産業省を筆頭とする公共施設でも使用されている可能性が拡大していく可能性がある。

また国土交通省は、東洋ゴム工業に対して、10月5日に不正の範囲・内容の調査、取引先等への情報提供、事実関係の速やかな公表等を行うよう、改めて文書により指示を出した。

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同省としては、この問題に対し全省的に対応するために、事務次官をヘッドとする省内連絡会議を設置、同社製防振ゴム等を用いた施設等について情報共有を図るとともに、講ずべき措置について検討を行うこととしている。

一方、東洋ゴムでも、6月23日の免震ゴム問題に対する再発防止策を発表した後、企業コンプライアンスの観点から問題と認められる事案の追跡を重ねていく。

10月14日現在までの東洋ゴムからの報告内容は以下の通り。

1.問題と認められる事案
東洋ゴムのダイバーテック事業セグメントの子会社である「東洋ゴム化工品株式会社」(明石工場)で製造し、販売している一般産業用防振ゴム部品(*1)の一部に於いて、納入先に交付している製品検査成績書への不実記載が行なわれていた疑いが、先のコンプライアンス改善・啓発・推進の期間中に発見された。

東洋ゴムは社内調査によって、問題行為が行われていたことを確認し、製品の納入先様、国土交通省ならびに経済産業省へ一報を行なうとともに、両省より、事実関係の調査報告等の指示を受けた。これに対し、同社は真摯かつ速やかに然るべき対処を行なっていく。

*1一般産業用防振ゴム部品とは
主に船舶のエンジン駆動部の振動吸収、鉄道車両や産業機械の振動緩衝を目的として、ゴム材料と金具を一体加工し、製品化した防振ゴム部品を東洋ゴム化工品株式会社(明石工場)にて製造し、販売している。

2.確認した問題行為
1)出荷する部品のゴム材料試験を実際には行なっていなかったにもかかわらず、検査成績記入欄に過去のデータを転記、もしくは経験式(計算による算出)で得た数値を検査成績記入欄に記載していた。

2)出荷する部品のゴム材料試験を行なったところ、求められる規格値に満たない結果となった試験成績を改ざんし、規格値を満たした数値を検査成績記入欄に記載していた。

3)出荷する部品のゴム材料試験を行なっていたものの、納入先様の仕様書で指定されている抜き取り検査数(頻度)を満たさないまま、検査成績を記入していた。

3.経緯について
1)本年 8月18日および 19日、東洋ゴム化工品株式会社(明石工場)において、社員向けコンプライアンス研修を実施。翌20日、問題行為の疑いについて同社内で一報があり、事実関係の調査を開始した。

2)本年 9月2日、東洋ゴム化工品株式会社より当社ダイバーテック事業本部長に報告がなされ、疑いが判明した製品の出荷を停止。 9月8日、ダイバーテック事業本部長を本部長とする社内対策本部を設置し、納入先様に対して本件の情報開示を開始した。

3)本年 9月28日に国土交通省、ならびに経済産業省へ本事案を一報し、両省から調査報告等の指示を受領。加えて10月5日、国土交通省より、本件に関わる早急なる事実確認の報告等を骨子とする「指示事項」を文書で受領した。

4.調査の結果について
東洋ゴムは、一般産業用防振ゴム部品のうち不実記載の疑いが判明した製品(船舶用、鉄道車両用、建設機械用、その他産業用、合計 1,841品番)を対象として、交付した製品検査成績書への記載データとゴム材料物性試験の記録データ(元データ)の照合を行ない、試験の実施有無、記載数値の確認を行なったところ、現時点で合計 189品番において問題行為があったことを確認した。

1)調査対象:過去 10年間に製造・販売した 1,841品番、合計 2,494万 3,717個

2)当該製品: 189品番、合計 8万 7,804個(※2.-1),2),3)に該当する製品、および納入先様と仕様書の再確認が必要な製品)

3)納入先: 18社 製品検査成績書の作成時に不実記載が行われていた当該製品以外に同工場で製造している防振ゴム分野の製品(産業機械用空気ばね、鉄道車両用空気ばね、ゴムホース等)にも対象を拡げて調査を完了し、現時点で、今回の事案に該当する問題行為がなかったことを確認している。

5.当該製品について
1)当該製品に求められる性能規格は納入先様との契約、合意に基づいている。ただし、一部、国の認証制度 ※に関わるものがある。(※船舶安全法における予備審査申請)

2)当該製品が使用される最終完成品の性能・機能に与える影響については、納入先様に当社の技術的見解を提示しながら、交換の必要性の有無等を含め協議・検証を継続中である。

3)これまでに当該製品に関わる不具合報告、当該製品に起因する事故等の報告はないが、当該製品がどういった最終完成製品に使用され、具体的にどういった部位に用いられているかの把握に尽力している。

なお、当該製品が使用される最終完成品の安全性に対して、直ちに緊急な対応が必要であるかどうかの評価について、現在、納入先様や最終事業者様にご協力の要請を行なっている。

6.本事案に対する緊急対応
1)第三者機関への検査依頼今回の事案判明直後より、すべての当該製品( 189品番)において使用されているゴム材料について、東洋ゴム自身による再現試験、および社外第三者機関への検査を依頼し、ゴム材料の物性評価を納入先様へ情報開示とご説明を進めており、今後もこれらを迅速に進めていく。

2)免震ゴム問題再発防止策の監査を踏まえた対応当社は 8月 10日、免震ゴム問題の再発防止策の初期の進捗について公表を行ない、実施・完了した緊急品質監査において、国内外全 23拠点・83品種で正規品が出荷されていたことを確認したという結果を報告している。

しかし、該当の品種について監査不備があったと判断しており、改めて、これらの品種に対する再監査を実施する。

また、明石工場における品質管理上の抜本的な改善策を策定し、これを実行中。これらについては、改めてその結果を開示する予定である。

3)本件に関わる顧客対応専用窓口の設置
東洋ゴムでは、顧客からのさまざまな確認事項に対して説明する窓口を設け、各種問合せに対応していく。

東洋ゴム工業株式会社「防振ゴムお客様ご説明窓口」フリーダイヤル TEL.0120-108-656(対応時間は平日 9:00〜20:00)

7.東洋ゴムへの業績上の影響については、現時点で本事案に関連して起こり得る費用発生に対する想定材料が不十分であるため、その算定はできない。今後、業績に与える影響が判明次第、適時適切に公表を行なう予定。

以上